導入事例:一般社団法人全日本ピアノ指導者協会様

ようやくたどり着いた PowerCMS X は、理想のCMSでした

一般社団法人全日本ピアノ指導者協会様は、ピアノを中心とする音楽指導者の団体で、ピアノの先生やピアノ学習者をサポートし、音楽教育に関する様々な事業を行っている団体です。
ピアノ学習者の成果を発表する場となるコンクールやステップ(合同発表会のようなもの)の実施や、指導者の指導力研鑽のためのセミナーやライセンス(資格検定等)を主軸とし、それ以外にもピアノ教室紹介などのマッチングサービス、読み物の提供、ピアノ曲を深く理解するためのピアノ曲事典など、ボリュームたっぷりのウェブサイトのほとんどの部分が、PowerCMS X で運用されています。

一般社団法人全日本ピアノ指導者協会(ピティナ)トップページ ピティナ・ピアノステップトップページ

ピティナ・ピアノホームページ (一般社団法人全日本ピアノ指導者協会)
https://www.piano.or.jp/ 別ウィンドウで開きます

インタビュー日
2020年10月13日

ご担当者様

  • 本部事務局 CTO 野口様

今回はリニューアルを担当された野口様に、Zoomを利用してお話をお伺いしました。

数年間、CMS探しの迷路に迷い込んでいました

元々は Movable Type (ver.4)でサイトを運用していましたが、知見のある担当者がすでにいなくなっていたため、CMS の入れ替え自体は2013年頃から検討していました。同時にスマートフォン対応のためにレスポンシブウェブデザインへの変更をしたいとも考えていました。

ところが、いろいろな CMS を試してみましたがどれもしっくりきません。一度はこれと決めた CMS を導入しかけたのですが、運用のための社内教育コストがかかりすぎて、結局は諦めてしまいました。その後は自作の CMS という方面に突き進もうとしたことも。ずいぶんと迷走していました。

そして、2016年頃に PowerCMS を知り、一度野田さん (当社代表 野田純生) に製品デモと説明に来てもらったのですが、そのときは予算の都合で導入見送りとなってしまいました。

デモを見て、「これはすごい、これならいけそう」と感じた

写真:本部事務局 CTO 野口様
Zoom取材中の様子

PowerCMS X と出会ったのは PowerCMS Conference 2017 別ウィンドウで開きます (2017年12月に開催した当社イベント) でした。「次世代版 PowerCMS 開発プロジェクトのご紹介」という野田さんのセッションを見て、これはすごいなと思いました。直感で「これならいけそう」だと感じたので、2018年の1月に改めてデモに来てもらいました。

そこからは、試しに触れる環境を用意してもらったり、自分たちで移行作業をするにあたって具体的にどう進めていけばよいかをサポートしてもらったりして、正式に導入を決定するに至りました。

自分で実際に触ってみても第一印象で得た好印象は変わることがなく、たくさんの CMS を触ってきた中でも飛び抜けてかゆいところに手が届く製品だと感じました。

GUI でスキーマ設計ができる自由度の高さ、エンジニアには魅力的

独自に開発された使いやすい ORマッパやデータベースのマイグレーションツールがあり、データベースの拡張やカスタマイズを管理画面から簡単に行えるのは、他の CMS にはない機能でとても便利に使っています。

例えば「バナー」というモデルを作った場合、どんなカラムを作るか (スキーマ設計) を管理画面で行えます。そして、スキーマの定義と同時に管理画面を作り込んでいけます。 また、静的ファイル書き出しがデフォルトなので (動的生成も可能)、Linux についてのノウハウを活かし rsync や lsyncd を利用して公開サーバと管理サーバの切り分けも可能でした。

PHP や MySQL といった自分のスキルセットにマッチしたというのもありますが、その気になれば裏側を覗いてあれこれできるという安心感も大きかったです。とにかくカスタマイズのしやすさがすごい。カラムの追加が管理画面から誰でも簡単にできるというのは本当に助かっています。

PowerCMS X では、「モデル」機能によって、データベースのテーブルの構造を定義し、管理画面の入力フォームを同時に定義することができます。 「モデル」とは、Model View Controller におけるモデルを指しますが、PowerCMS X ではいわゆる MVC2 における「モデル=データ」の部分を担います。

モデルの編集画面では、任意のカラムをテーブルに追加すると同時に、一覧画面・編集画面でそのカラムをどのように扱うか(入力させるか)を指定することができます。

これまでの経験の中で、一番手厚く迅速なサポートをしてもらっています

まだ正式リリースされる前の段階から使わせてもらっていたこともあり、最初はドキュメントもほとんどなく、実はバグに遭遇することも多かったのです。でも、それで困るということよりも、とにかくサポートが手厚くて、Backlog サポート (※Multi ライセンス以上のサポート形態) のレスポンスがめちゃくちゃスピーディーでとても助かりました。問い合わせるとすぐにお返事がもらえることが多いので、こっちもしっかりと時間を確保してから問い合わせようかなというぐらいです (笑) 。

10年ぐらい今の仕事している経験のなかで、一番手厚くて迅速なサポートをしていただいていると感じています。

PowerCMS X がもっと広まってほしい

特に困っていることは無いのですが、アップデート作業が手動なので最初は苦労しました。リリースノートの中にファイルごとの変更度合いが書いてあると、作業時に注意が必要なファイルがわかるので助かります。今も手間がかかるなと思うのはそこだけなので、理想を言うと、ボタンひとつでできるようになるといいですね。

それ以外については、とにかく再構築が高速でストレスがありません。以前の CMS とは全く違います。

あとは、他の人のノウハウや Tips をもっと知りたいです。 今、情報は散逸していると思いますので、よろしければ個人的にでもまとめサイトを作ってしまおうかと考えているくらいです。また、個人向けの利用もできるようになると嬉しいです。PowerCMS X が今以上にもっと広まってほしいと本気で願っています。

※編集者注釈 : 野口様は PowerCMS X や FileMaker などの技術情報を積極的に執筆・公開されています( https://qiita.com/Hi_Noguchi 別ウィンドウで開きます )。

オンラインで集合写真
社内 IT メンバーのみなさん。リモート勤務のため、Zoom でミーティングを実施しています。

コミュニティ作りやドキュメントの充実など、PowerCMS X がもっとご利用いただけるように私どもがやるべきことがまだまだありますので、これからもどんどん進めていきたいと思います。現在は、制作者向けのウェビナーを検討中です。

なお、アップデートついて、基本的にメジャーバージョンを上げるときは全体的に大きな変更が伴いますが、コアはバグフィックスや安定性の強化がメインで、機能追加はなるべくプラグインで行っています。

※ Movable Type は Six Apart Ltd. の商標または登録商標です。
※ Backlog は株式会社ヌーラボの商標または登録商標です。