2025-12-12
前回のブログ記事「PowerCMS X のキャッシュ機能について」では、PowerCMS X では動作速度の向上を図るために独自のキャッシュ機能があるというご紹介をいたしました。
このキャッシュを管理画面からリセット・削除する便利なプラググイン「CacheManager」が PowerCMS X には同梱されています。
ちなみに CacheManager プラグインはインストール時に有効にすることを推奨しているプラグインのひとつでもあります。
プラグインの利用方法は非常に簡単です。
キャッシュ管理画面にアクセスすると、キャッシュのリセット・削除をすることができます。
CacheManager プラグインでリセット・削除できるキャッシュには種類があります。
キャッシュは速度の向上を目的としているので、キャッシュの削除・リセットを行っても CMS の挙動が変化するといったことはありません。
| PowerCMS X のキャッシュ種類 | 説明 |
|---|---|
| アプリケーション・キャッシュ | アプリケーションの全般設定、データベースのスキーマ、翻訳フレーズ など |
| テンプレート・コンパイルキャッシュ | テンプレート・タグをネイティブ PHP コードにコンパイルしたコード |
| データベース・クエリキャッシュ | データベースに対して発行した SQL クエリの実行結果 |
| プラグイン・キャッシュ | プラグインによってキャッシュされたデータ |
| ビルド・キャッシュ | テンプレート・タグ「<mt:include>」「<mt:cacheblock>」によってキャッシュされたビューのビルド結果 |
| コンパイル済ビュー | テンプレート・タグを PHP コードにコンパイル済のビュー |
| コンパイル済URLマップ | テンプレート・タグを PHP コードにコンパイル済の URL マップ |
| ユーザーの権限 | ユーザーおよびユーザーグループに設定されたロール・権限をマージした、ユーザー毎の権限マップデータ |
| 期限切れのセッション | データベースに保存された有効期限切れのセッション |
| APIキャッシュ | RESTful API から返却された JSON データ |
CacheManager プラグインでキャッシュがリセット・削除できないときは、キャッシュファイルの権限が問題となっている事があります。
そんなときは以下のページに具体的な対応方法が記載されていますのでご覧ください。
カテゴリー:プラグイン | 技術情報 | トラブルシューティング
投稿者:たはかし
2025年12月10日、「Alfasado's Accessibility Vision ー より多くの人に伝わる情報発信のかたち ー」と題し、アルファサードのアクセシビリティに関するセミナーを開催しました。60名を超えるご参加をいただき、まことにありがとうございました。
このセミナーは、長年アクセシビリティの向上に携わってきたアルファサードの考え方、製品・サービスにおけるアクセシビリティに関する機能、そしてこれから先のアクセシビリティ対応の方向性を含めて多面的にご紹介する内容となりました。
発端としては弊社が今年リリースした AI字幕作成ツール「ジマクル」アイコン別ウィンドウで開きます を紹介するセミナーを検討していた際に、せっかくだから他の製品も含めてアクセシビリティという大きな括りでやってみようという話に発展しました。
とはいえ、単に CMS の機能の話ばかりではとても狭い範囲の話になってしまうため、全体としてアクセシビリティの基本的な話、製品・サービスの話、今年リリースしたサービスやメディアのご紹介を含めた一歩先の話、という構成にしました。
今回は本セミナーの企画運営側からの視点でレポートします。
各セッション、当日のスライドを共有いたします。
大変恐縮ですが、スライドのスクリーンリーダーでの読み上げについては、すべてのスライドの確認ができておりません。本ウェビナーのスライドで情報の取得が難しい方は、個別にお問い合わせをお願いします。
まずは、「アクセシビリティとは何なのか」という全体的な話をしました。
アクセシビリティというと障害者や高齢者のための特別な対応だという印象があるかもしれませんが、実際にアクセシビリティが向上するとその恩恵を受けるのはすべての人です。こうした考え方を具体例を交えてご紹介しました。
個人的にも、小さい文字やコントラストの低いものが見づらいと感じることが増え、アクセシビリティに積極的に取り組むことはあらゆる人にとって価値があることだと重要性を改めて認識しています。
アクセシビリティの考え方と捉え方 (PDF 364.0KB)
PowerCMS には PowerCMS 8341 というプラグインが同梱されています。
PowerCMS 8341プラグインは、PowerCMS で構築・運用されているウェブサイトを JIS X 8341-3 に適合させるための試験と、改修を支援する機能を提供しています。
レベルA および AA の多くの項目について自動判別が可能ですが、同時に機械的にチェックできない項目についての注意喚起を行います。また、評価のプロセスから適合試験のエビデンスを残す機能がありますので、サイト全体の評価業務の負荷も低減します。もちろん、日々の運用の中でもアクセシビリティを継続して維持できるように、必要な部分だけをチェックするような工夫もされています。その他にも多くの機能があるのでぜひ触ってみてください。
また、AI を使った画像解析による代替テキスト提案機能や、やさしい日本語エディタもあります。なお、さらっと告知されていましたが、来年リリース予定の PowerCMS 7 では NGワード検出機能が実装されます!
PowerCMS で始めるアクセシビリティ対応 (PDF 910.3KB)
PowerCMS X にも多くのアクセシビリティ対応機能が実装されています。
コンテンツのプレビュー時に ウェブページのアクセシビリティについての問題をすばやく発見できる機能、PDFファイル・画像ファイルのアクセシビリティチェック機能、AI解析による画像の代替テキスト提案、HTMLソースコードの構文チェック、公開中のウェブページのアクセシビリティを定期的に検証する機能などがあります。NGワード設定や文章校正、やさしい日本語エディタももちろんあります。
参考:ウェブアクセシビリティ関連機能 | PowerCMS X
さらに、独自の進化として動画に字幕をつけることができる機能もあります(字幕にふりがなも設定できます)。この機能の一部は、 AI字幕作成ツール「ジマクル」アイコン別ウィンドウで開きます として誰でも気軽にお試しいただけますのでぜひ登録してみてください。
ウェブサイトの価値を高めるアクセシビリティの実践 (PDF 1.7MB)
どんなに丁寧にウェブサイトを作ったとしても、言葉の意味がわからなければ伝わりません。
伝えるウェブは簡単な言葉に言い換えたり、ふりがなをつけたりすることで、日本語が不慣れな人にも読みやすくすることができます。やさしい日本語も「アクセシビリティ」と同様に特定の人たちへの対応と思われがちですが、これもやはり「ふりがながついていて助かった」と感じる方がいらっしゃるとのこと。
10月に公開した やさしい朝日新聞 アイコン別ウィンドウで開きます は弊社で構築・運用していますが、手作業でのやさしい日本語化、ルビのオンオフや分かち書き、音声データの提供など、様々な方法でより多くの人に伝わる情報発信を常に考えています。これも裏側では PowerCMS X が動いています。
やさしい日本語とルビで広がる言葉のアクセシビリティ (PDF 3.1MB)
バリアフリー字幕の作成とジマクル アイコン別ウィンドウで開きます 、PDFのアクセシビリティと伝えるPDFアイコン別ウィンドウで開きます、やさしい朝日新聞の裏側みせます、の三本立てでお話しました。
例外扱いされてしまうことが多い動画や PDF のアクセシビリティ対応にも取り組んでいます。動画に字幕を入れることについては、PowerCMS X の機能をベースにジマクルをリリースしました。PDF については、読み上げできない PDF がたくさんあります。これを解決すべく PDF の簡易アクセシビリティチェックができるサービスを提供していますが、さらにパワーアップして自動読み上げ順指定や修正機能を開発しているのでぜひご期待ください。
やさしい朝日新聞については、我々スタッフはやさしい日本語化する部分を担っていて、多くの部分は PowerCMS X で自動化しています。たくさんのこだわりポイントと、その裏側を見ていただきました。
さらに一歩進んだアクセシビリティ対応を考えよう (PDF 1.5MB)
アルファサードは設⽴以来、⼀貫してウェブアクセシビリティ技術に取り組んできました。
より多くの方に情報を届けることを意識し、課題があればそれを解決する方法を模索し、この世にないものは自分たちで開発してきました。これからもその姿勢は変わりません。
各セッション限られた時間の中で広く浅くご紹介する形となりましたが、この製品についてもっと詳しく聞きたい、ウェブアクセシビリティ対応を手伝ってほしい等ございましたら、お気軽にご相談ください。
カテゴリー:イベント・セミナー情報
投稿者:Masaki
2025-12-10
管理画面の記事(オブジェクト)一覧に手動で作成されたリビジョンへの編集リンクを追加する方法をご紹介します。
実装イメージ
一覧にカラムを追加するために、モデルに対して「リビジョン情報」カラムを作成します。
記事であれば「entry」モデルの編集画面で、以下のカラムを追加します。
このカラムに対して値を保存することは無いので「タイプ」は任意の値で問題ありません。
カスタマイズ・テンプレートを作成します。(カスタマイズテンプレートについてはこちらをご確認ください)
column_rev_information.tmpl というファイル名で以下の内容でテンプレートファイルを作成します。
<mt:setvarblock name="_separater"><br></mt:setvarblock>
<mt:objectloop
model="$this_model"
cols="id"
rev_object_id="$id"
rev_type="2"
include_draft="1"
sort_by="id"
sort_order="ascend"
glue="$_separater">
<a href="<mt:var name="script_uri">?__mode=view&_type=edit&_model=<mt:var name="this_model">&id=<mt:var name="id">&workspace_id=<mt:var name="workspace_id">">リビジョン編集(id:<mt:var name="id">)</a>
</mt:objectloop>
作成したファイルを以下のalt-tmpl (代替テンプレート)用パスに設置します。
alt-tmpl/include/list/column_rev_information.tmpl
記事(オブジェクト)の一覧画面の「画面オプション」から 1. で作成したカラム「リビジョン情報」を表示させます。
カテゴリー:サイト制作全般
投稿者:fujimoto