導入事例:京都府与謝野町様

PowerCMS Xで、アクセス集中に強くウェブアクセシビリティの高いサイトを実現

京都府北部丹後半島の付け根に位置する与謝野町。南北に流れる野田川は日本三景の一つである天橋立を望む阿蘇海へと続いていて、流域には田園風景が広がります。古くから織物業が盛んな地域で、特に300年の歴史を持つ絹織物はこの地域を支え発展させてきました。
与謝野町のウェブサイトリニューアルは2021年4月。
今回は、与謝野町役場の安田様と構築に携わった株式会社トリックスターの赤西様・岩本様・中谷様に Zoom を利用してお話を伺いました。

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与謝野町
https://www.town.yosano.lg.jp/ 別ウィンドウで開きます

インタビュー日
2022年4月25日

ご担当者様

与謝野町
企画財政課主任 安田様
株式会社トリックスター 別ウィンドウで開きます
代表取締役 赤西様
WEBディレクター兼エンジニア 岩本様
WEBディレクター兼エンジニア 中谷様

※以下、敬称略

サーバの強化とウェブアクセシビリティの向上が大きな課題でした

与謝野町 安田:リニューアルにあたり、課題は大きく2つありました。
1つめはサーバの強化、リニューアル以前は独自でサーバを立てていましたが、アクセス集中に弱くダウンしてしまうことがありました。住民の皆様に情報発信する媒体として、そこは1番に解決しなければなりませんでした。2つめは地方自治体に求められている、ウェブアクセシビリティの向上へ取り組む必要がありました。障害のある方や高齢の方も情報を得やすいホームページにしたいと考えていました。

利用していた CMS に大きな不満があったわけではありませんが、ページの作り方にバリエーションがなく、多様なページを作ることができなかったこともあり、CMS の更新も含めた提案をお願いしました。新たな CMS について特にこれといった指定はありませんでしたが、たとえば、禁止用語の制限やリンク切れの確認機能など、欲しい機能や操作性の良さについては仕様書に記載しました。

トリックスター 岩本:以前の CMS は動的な表示をするものだったので、サーバスペックとの兼ね合いもあったと思いますがコンテンツの表示速度が遅いと感じました。

私たちは、CMS の選択肢として Movable Type や PowerCMS をメインに制作に携わらせていただいており、PowerCMS のパフォーマンスであれば与謝野町様のご要望を実現できると考えました。最終的に PowerCMS X を選択したのは静的生成が可能なので表示は高速ですし、管理画面側の機能も豊富で、与謝野町様からご提示いただいていた要件一覧も大半を満たすことができたからです。

カスタム編集タイプを活用し、さまざまなコンテンツ作成に柔軟に対応

トリックスター 岩本:記事を作成するとき、リッチテキストエディタは便利なのですが HTML がわからないとレイアウトが崩れてしまうことがあります。そこで、PowerCMS X のカスタム編集タイプ(カスタマイズして作るブロックエディタのようなもの)を使って、見出し用、本文用、表テーブル用などのフィールドを作成し、ページを出力するフォーマットに沿って入力できるように入力画面を作り込みました。
この機能の実装に関しては、PowerCMS X サポートにも相談に乗ってもらい大変お世話になりました。

カスタム編集タイプで独自に実装した管理画面
見出し用や画像用など様々な入力フィールドを事前に準備。作成者はその中から自由に組み合わせて使うことができる。
出力されるページは安定したクオリティ
出力されるフォーマットに沿って入力しているので、崩れることなく安定したクオリティを維持。

事前に用意した入力フィールドを利用いただくので出力されるページのクオリティは安定しますが、作成者は入力フィールドを組み合わせることで一定の自由度もあり、多様なページ作成が実現しました。
新しいフィールドの追加のご要望は、運用保守の中で対応しています。

その他の機能もいろいろ使っていますが、禁止用語の設定やリンクチェックなど、課題にあがっていた機能はもちろん活用しています。ウェブアクセシビリティについては、AA を目指して継続して取り組んでいます。ウェブアクセシビリティ検証機能で、運用フェーズに入ってからも記事の公開前にチェックができる流れを作っています。

検索サイトからダイレクトに欲しい情報にたどり着けるホームページへ

イベント開催情報と施設情報が並ぶ画面イメージ
※2022年5月9日時点の掲載情報です

トリックスター 赤西:今回のリニューアルにあたり、「探したい情報をすぐに探せる」ことを大切にしました。検索エンジン経由でのアクセスがほとんどなので、検索サイトからのステップ数を短くすること、検索結果からダイレクトに求めている情報にたどり着けることが重要だと考えました。 たとえばイベントページであれば、開催情報だけでなく施設情報もそこに表示させる、欲しい情報が全部揃うようなページ設計をしました。

トップページから入ってくる数は多くはありません。ホームページ内だけの動線を意識するのではなく、そもそも欲しい情報を探しまわらなくていいホームページであるよう、今後も日々改善を続けていきたいと思います。

写真 株式会社トリックスターの皆様
株式会社トリックスターの皆様、左から岩本様・赤西様・中谷様

ホームページがわかりやすくなり、問い合わせが減りました

与謝野町 安田:マニュアルだけでなく職員向けの研修も実施してもらい、特に困ることなくスムーズに利用できています。記事入力は各課で行い、ワークフロー機能を使って承認はホームページ担当課で、という形で運用しています。

作成できるページのバリエーションが増えたので、職員のページの作りやすさは向上しました。承認依頼が来ることで、承認側もホームページが更新されたことがわかるようになりました。 特に、入力フィールドを追加することで HTML を触らなくてよく、誰が作っても一定のルールに基づいた出力ができるというのはとてもよかったと思います。見出しで項目を立てることができ、ページの視認性もあがりました。

ホームページがわかりやすくなったおかげで、ホームページを通じての問い合わせが明らかに減りました。つまり、目的のページにたどり着きやすくなっているということだと考えています。
CMS について機能的な不満は一切なく、当初の課題はほぼ解決できています。

写真 与謝野町様
与謝野町 安田様

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