ブロックエディタ、テキスト校正支援機能などの新機能を多数追加した PowerCMS X ver.3.5 の提供を開始

公開日  :  2023-08-01 11:05

ブロックエディタ (ComponentBlocksプラグイン)

リクエストの多かったブロックエディタ機能、ComponentBlocks プラグインの提供を開始しました。

設計済の HTML/CSS コンポーネントに対応した入力フィールドを用意するためのブロックエディタを、管理画面から作成できます。

これにより、WYSIWYG エディタでは再現・操作が難しかったコンポーネントの利用が容易になります。また、予め用意されたコンポーネントを使用してコンテンツを編集することで、ウェブサイトのトーン・マナーを維持することができます。

ComponentBlocksプラグインを導入してブロックエディタを表示した画面

管理画面では、パーツを組み合わせて入力欄セット(コンポーネントブロック)の組み立てを行うことができ、記事やページモデルだけでなく、任意のモデルに紐付けることが可能です。

入力欄セットのサンプル

校正支援機能 (BannedWordsプラグイン)

入力された文章を一定のルールに沿ってチェックし、必要な修正箇所をわかりやすく示します。修正の適用もボタンひとつで行えます。

エディタに追加されるボタン

2021年(令和3年)3月に「新しい「公用文作成の要領」に向けて(報告)」が第76回文化審議会国語分科会において取りまとめられました。 PowerCMS X の新しい校正支援機能においては、この「新・要領」として新たにルールが示された、より読みやすくわかりやすいルールに沿って文章を自動的にチェックし、修正候補箇所をわかりやすく提案します。 また、独自に開発した「やさしい日本語化」機能のうち、文末表現やあいまいな表現を、よりわかりやすくはっきりとした表現に統一します。

校正支援1(文末の統一・曖昧性の回避)

校正支援2(常用漢字外の漢字をひらがなに変換)

各々の処理は、すべて設定で ON/OFF できます。

  • 常用漢字に含まれない漢字を含む単語をひらがなにする(小学校1〜6年、中学校までのレベルをあわせて設定できます)
  • 異体字を正規化する(常用漢字に含まれない異体字を置き換えます)
  • 送り仮名の省略(公文書表記における省略された複合名詞の送り仮名 (186語) を修正、または複合名詞の送り仮名を省略します)
  • 文末表現を常体・敬体に統一する(敬体の時体言止めを許可するかどうかを指定できます)
  • 文末の「〜ましょう・でしょう」を言い換える(文章を敬体に統一する時、文末の「〜ましょう・でしょう」を曖昧でない表現に言い換える指定ができます)
  • 文末の「〜かもしれない・かもしれません」を言い換える(文章を敬体に統一する時、文末の「〜かもしれない・かもしれません」を曖昧でない表現に言い換える指定ができます)
  • 終助詞の「ね」「さ」「よ」「ぜ」「な」を削除する(文章を敬体または常体に統一する時のみ有効)
  • 接続詞、一部の副詞、接尾辞・助詞・助動詞、接頭詞「御」をひらがなに展開します
  • 表記揺れを統一します
  • ら抜き言葉を修正します
  • さ入れ言葉を修正します
  • 文末以外の省略可能な副詞を削除します
  • 可能動詞を「基本形+ことができる」に変換(会えます→会うことができる)します
  • 24時間表記を「午前」「午後」を付けた12時間表記に変換します。
  • 和暦を西暦に変換します

校正支援機能の設定画面(の一部)

学年ごとの漢字レベルのチェック

常用漢字については、固有名詞内の漢字はチェック対象外となります。
固有名詞はプラグイン「SimplifiedJapanese」の「ユーザー辞書」に追加で登録することができます。

グループ単位での権限管理の強化

ver.3.4 で追加された「ユーザーグループ」機能を編集権限や選択権限に利用できるようになりました。

  • ロールに「すべてのリスト」「自分のリスト」「すべてのオブジェクト」「自分のオブジェクト」に加えて「グループのリスト」「グループのオブジェクト」が追加されました。
  • 「グループのリスト」「グループのオブジェクト」権限を付与すると、自分が所属するグループのメンバーが作成したり担当しているコンテンツのみを表示・編集できるようになります。
  • 権限のためだけにスペースやモデルを分けたりする必要がなくなり、複数の業務委託先が同じスペースの記事を入稿し、それを承認する、といった運用設計が可能です。
  • また、ワークフローの設定に「グループのメンバーのみを選択する」設定を追加しました。所属するグループのメンバー間でワークフローを回すことができます。

「情報分類」モデルの追加(「タグ」の代替機能)

PowerCMS X の「タグ」機能は、モデルごと、スコープ(WorkSpace)ごとに設定されるため、モデルやスペースをまたがって串刺しでオブジェクトを類別する用途には使えませんでした。

「情報分類」モデルは、「タグ」とほぼ同じ UI(一覧からの選択とカンマ区切りでの追加入力が可能)で、モデルやスペースをまたがって情報の類別に利用できます。 いわば「グローバル・タグ」「グローバル・カテゴリ」のような使い方が可能です。

動画管理関連機能の強化

  • アップロード・ファイルが動画の時、一覧画面に動画のサムネイルが表示されるようになりました。
  • ビデオのサムネイルを任意の秒数、任意のサイズ、任意のフォーマット(webp/png/jpegなど)で作成できるようになりました。
  • チャプターの時間と連動した動画のサムネイルを自動生成することができるようになりました。
  • ジョブ・キューによる HLS への変換処理が改善し、負荷を上げることなく安定的に動画変換が行えるようになりました。

セキュリティ関連機能の強化

HTTPAuth プラグインが追加されました。管理画面へのアクセスを ID/Password に加えてHTTP認証で制限できます。

  • Didgest認証/Basic認証が選択できます。
  • 共通パスワードの他、ユーザーごとにパスワードを設定できます。

DBパスワードを設定ファイル内に暗号化して保存できるようになりました。

  • コマンドラインから暗号化可能で、AWS Secrets Manager と連携させるなどの運用が可能です。

その他の改善された機能

  • オブジェクトの保存時に、バリデーションエラーや必須項目エラーになった項目に、わかりやすく赤い枠線が表示されるようになりました。
  • モデルの編集画面で、カラムの情報を一つの JSON データにまとめて送信することで maxinputvars の制限を気にしなくてよいようになりました。
  • 権限関連の処理をカスタマイズするコールバックの追加、PADOの JOIN指定時に複数の値を指定できるようになるなど、カスタマイズ・拡張性が大きく向上しました。
  • バイナリファイルを外部ファイル化して管理している時、バックアップスクリプトでデータベースのダンプと外部ファイルをまとめてバックアップ/復元できるようになりました。
  • プラグイン「MachineTranslator」でページ翻訳の速度が高速化されました。
  • 「SplitPage」プラグインでページ分割処理をバックグラウンドで実行するようにして、処理も軽量・高速化しました。
  • プラグイン「HTMLImporter」でのデータ移行用に「.js」ファイルと「.css」ファイルをアセット登録する機能を追加しました。
  • プラグイン「HTMLImporter」の本文取り込み設定に「HTML全体」を追加しました。
  • 環境変数「{model}csvexclude_cols」を追加しました。CSV から除外するカラムを配列(またはJSON)で指定します。
  • 環境変数「{model}workspaceid」を追加しました。リレーション選択のダイアログを指定したスコープに向けます。

[セミナー情報] PowerCMS X ミーティング Vol.2 を開催

PowerCMS X ver.3.5 のご紹介を兼ね、無料オンラインセミナーを予定しています。

今回は、CMS の選定や PowerCMS X の導入提案を担当される方、PowerCMS X 管理画面の入力画面設計を担当される方向けに、ブロックエディタ機能と校正支援機能を中心に、情報分類モデル、セキュリティ関連、動画関連機能の充実等についてお話する予定です。

これらの新機能がどのように活用できるのか、またご提案にどう活かせるのか。新しい機能に触れ、理解を深めることができる絶好の機会です。近日中に詳細を発表いたしますのでご期待ください。

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最終更新 : 2024-04-19 10:02