「PowerCMSX/tools」ディレクトリ配下にあるファイルは、コマンドラインインターフェイス(PHP CLI)で実行するためのPHPスクリプトです。各スクリプトの役割と実行方法を説明します。
期限切れキャッシュのクリアや予約公開・予約非公開・予約差し替え、キューの実行など、PowerCMS X の実行に必要な処理を行います。サーバーの cron またはタスクスケジューラで定期的に実行するように設定します。推奨の実行間隔は15分です。
処理と Web サーバーの PHP との双方でディレクトリやファイルの作成や削除が可能となるよう、Web サーバーの PHP 実行ユーザーと同じユーザーもしくは同じ所属グループの権限で実行させてください。
オプション引数を付けることで実行する処理を絞ったり、除外することができます。指定できるオプションについては下記のページを参照してください。
静的ファイルをすべてパブリッシュします。すでにファイルが存在していて、内容に変更がない場合は上書きされません。
処理と Web サーバーの PHP との双方でディレクトリやファイルの作成や削除が可能となるよう、Web サーバーの PHP 実行ユーザーと同じユーザーもしくは同じ所属グループの権限で実行してください。
指定できるオプション引数は以下のとおりです。
--limit, --offsetは、file指定の場合はモデルごとの件数指定となります。
cd path/to/PowerCMSX
php ./tools/rebuildFiles.php archive --urlmapping_ids 2; # URLマップIDが「2」のアーカイブを再構築
php ./tools/rebuildFiles.php archive --object_ids 1,2,3 --model entry; # 記事IDを指定して複数の記事を再構築
php ./tools/rebuildFiles.php archive --objects entry_1,entry_2,entry_3; # 上記と同じ( 記事IDを指定して複数の記事を再構築 )
環境移行などの際に URL オブジェクトを削除してから rebuildFiles.php を使ってファイルをパブリッシュした後に「メニュー」オブジェクトに関連づいた URL をリセットするために利用します。
指定できる引数は以下のとおりです。
アプリケーションディレクトリ配下の拡張子が「.php」「.tmpl」「.json」のファイルに対してチェックを行います。
ポップアップウィンドウで再構築する際に、モデルごと、スコープごとに1リクエストあたりの再構築単位を自動で設定するものです。
デフォルトで有効になっていますので、追加で環境変数「performance_logging」に true を指定してください。「performance_logging_threshold」の初期値は 1.0 秒で、1秒以上再構築に時間を要したログが記録されます。最適化は夜間に worker.php によって自動的に行われますが、手動で設定を行う時に、このスクリプトを利用します。
cd path/to/PowerCMSX && sudo -u apache php ./tools/rebuildOptimizer.php --verbose
以下の環境変数の指定をインストール後に指定した時、画像の静的サムネイルを生成します。
変数名 | 説明 | 初期値 |
---|---|---|
assets_c | (フルパス)指定のある時、一覧画面用のサムネイルを静的画像ファイルとして生成します。 | 指定なし |
assets_c_path | 一覧画面用のサムネイルを静的画像として生成している時、管理画面上でのURLルート相対パスを指定します。 | 指定なし |
管理画面にスキーマアップグレードのアナウンスが出ている時、管理画面からではなく、コマンドラインからスキーマのアップグレードを行います。※ ver.3.02以降で利用可能になります。
指定できる引数は以下の通りです。
cd path/to/PowerCMSX && php ./tools/upgrader.php --models asset,keyword
データベースをバックアップします。あらかじめ下記の環境変数の設定が必要です。
変数名 | 説明 | 初期値 |
---|---|---|
mysqldump_path | mysqldump コマンドのパスを指定します。 | なし |
backup_compress | ダンプファイルの圧縮方法を指定します。指定できるのは gz または zip です。 | gz |
backup_dir | バックアップファイルの保存先ディレクトリを指定します。 | 指定なし |
backup_rotate | cron などで定期実行する時にバックアップする世代を指定します。 | 1 |
データベースのバックアップからデータベースを復元します。予め下記の環境変数の設定が必要です。
変数名 | 説明 | 初期値 |
---|---|---|
mysql_path | mysql コマンドのパスを指定します。 | なし |
実行時は引数の指定の仕方に注意してください。
cd path/to/PowerCMSX && php ./tools/restoreSQL.php --file=/path/to/sqldump.sql.gz
db-config.php に以下のように指定することで、BLOB (バイナリ) 型のカラムに保存する代わりに別ファイルに保存して管理することができます。インストール以降にこの設定を行った時、すでに保存されたバイナリデータをファイルに出力する必要があり、その際に実行します。実行中は管理画面操作や worker.php の定期実行を止めてください。処理と Web サーバーの PHP との双方でディレクトリやファイルの作成や削除が可能となるよう、Web サーバーの PHP 実行ユーザーと同じユーザーもしくは同じ所属グループの権限で実行してください。
define( 'PADO_DB_BLOB2FILE', true );
define( 'PADO_DB_BLOBPATH', '/path/to/blob' );
上記とは逆に、外部保存からバイナリカラムに保存するように途中で設定を変更した時に実行します。実行中は管理画面操作や worker.php の定期実行を止めてください。処理と Web サーバーの PHP との双方でディレクトリやファイルの作成や削除が可能となるよう、Web サーバーの PHP 実行ユーザーと同じユーザーもしくは同じ所属グループの権限で実行してください。
PADO_DB_BLOB2FILE の設定が有効な時、削除済みレコードに対応しているファイルなどが残る可能性があり、それらのファイルを整理する時に実行します。
InnoDBの圧縮テーブルの設定を行った後に実行します。以下のドキュメントを参照ください。