株式会社レインボー・ジャパン様は、創業31年を超えるウェブ制作会社。
会社は創業から30年を超えて、長く取引のあるお客様も多いのが特徴で、お客様の課題に対し、分析や企画などから設計・制作、公開後の運用・改善・サポートまで幅広く携わっています。
今回はいつもの導入事例とは趣向を変えて、PowerCMS X や PowerCMS 別ウィンドウで開きます をご採用いただく背景などと共に、現在、弊社も一緒に構築中のコーポレートサイト、すでに稼働中の金融系サイトなどのお話を伺いました。
株式会社レインボー・ジャパン
https://www.rainbow.co.jp/ 別ウィンドウで開きます
インタビュー日
2022年2月10日
ご担当者様
※以下、敬称略
田口:我々は、ウェブサイトの制作やコンサルティング全般を行う、いわゆるウェブ制作会社です。バックエンドの開発やサーバ管理を専門とする体制は社内にはありませんので、CMS の開発部分は協力会社と一緒に行っています。
予算はもちろんのこと、お客様の要件やウェブサイトの規模に応じて CMS を選定するので、要件にマッチしていれば WordPress を選ぶこともあります。
PowerCMS X / PowerCMS はとても提案しやすいCMSだと感じています。
まず静的HTMLを生成できる点とCMSサーバと公開サーバを分離できる点など、セキュリティ的にも安心感があります。また、製品サポートが国内にあるというのは大きな利点です。特に、PowerCMS X は「新しい」というところがいいですね。
櫻井:今、構築中の某コーポレートサイトのリニューアル案件では、当初別の CMS で進めようとしていろいろ調整を進めていましたが、お客様側から PowerCMS X はどうかと相談がありました。
そこで、PowerCMS X の製品デモを見せてもらい、これなら予算的にも機能的にもいけるなと思いました。既存のサイトが多機能で複雑な作りになっていることもあり、パッケージ製品でありながら柔軟性が高くいろいろできそうで安心しました。
櫻井:現在構築中の案件については、他の CMS では無理だったなと思います。この案件では、開発にアルファサードさんも入ってもらっていて、大変尽力いただきました。
パッケージ製品には製品としての仕様があるので「なるようにしかならない」ことも多いですが、PowerCMS X は標準でもかなり細かく設定できる仕様になっていますし、今回は標準でできない部分はカスタマイズ対応をお願いしました。
アルファサード担当者:フェーズ1では、なるべく PowerCMS X の標準機能に要件を寄せていってもらいベースとなるサイトを構築しました。記事の投稿画面などはいたってシンプル。そして、今のフェーズ2では要件に応じたカスタマイズをして作り込んでいます。基本的にベースは標準機能で、プラスした機能はプラグインでという形です。
フェーズ1のときは、新しい CMS だということもあり製品理解が追いつかないままに設計が進んでいて、我々、開発メンバーと話が噛み合わないこともありました。しかしながら、何度もすり合わせながら一緒に作っていく中で理解が進んでいき、フェーズ2ではうまく進むようになったと感じています。
櫻井:フェーズ1はベータ版としてベースを作っていく形にし、フェーズ2は会員種別による細かい出し分けを等のカスタマイズ機能を追加していく形で進めることによって、標準機能で対応する部分、プラグイン開発する部分、運用で解決する部分とをすり合わせることができました。
今回は管理画面側のカスタマイズだけでなく、フロント側でも会員種別によって見せる見せない等の複雑な制御をプラグインで実装しています。
実装も大変でしたが、製品仕様とお客様の要求の全体を理解して整えていくのが大変ではありました。お客様がどう運用するのかが私たちにも伝わってこなかったり、要件がはっきりしないものもあります。逆に CMS 側でどこまでのことができるか我々もわからないので、アルファサードさんの開発メンバーにもインプットし、何ができるかを確認しながら時間をかけて相談しながら進めました。
アルファサード担当者:バックエンドの開発はアルファサード、設計やフロントはレインボー・ジャパン様とそれぞれ得意なところを担当する形で役割分担できたのも理想的な形でした。
櫻井:今回は別のCMSからの移行でしたが、以前できたことは踏襲しつつも、まったく別の新しいものを作り上げることができたと思います。
西澤:私の担当した金融系の案件では、もともと PowerCMS を使用していて特に不満はなかったのですが、リニューアルを機に新しい PowerCMS X を試してみようということになったようです。この案件では、お知らせ系の管理がメインなので特に機能面でこだわりがあるわけではなく、あまりカスタマイズもしていません。
PowerCMS に慣れてる会社と一緒に構築したので、スムーズに納品できました。
先ほども話が出ましたが、金融系などセキュリティ要件が厳しい案件の場合、公開サーバーを分けられる点やサーバー配信機能(Mirroringプラグイン)+静的ファイル同期機能(SiteSyncプラグイン・オプション)などをセットにして提案しやすいところがよいですね。
西澤:別の案件で PowerCMS を使っているのですが、「ウェブサイト」「ブログ」などがお客様には理解しづらく、画面遷移が面倒なので、ダッシュボードをかなりカスタマイズしたことがあります。「ショートカットボード」と呼んでいますが、実際に運用で触る場所は限られているので、メニューをたどっていくよりもわかりやすくて好評です。
櫻井:PowerCMS X もダッシュボードはカスタマイズ可能で、先にお話した案件ではとてもかっこいいダッシュボードになっています。複数のスペースをまたいで遷移するのはわかりにくいし手間なので、案件に合わせてダッシュボードをカスタマイズするとすごくよくなりますね。
西澤:PowerCMS で ECサイトの製品の情報管理をし、別の基幹と組み合わせる形で構築したこともあります。他のサービスと組み合わせたりするのがやりやすいですね。
製品サポートに問い合わせたり、プラグインの開発が必要になったら相談しやすいというのも大きなポイントです。
田口:これからあるといいなと思うのはブロックエディタですね。
西澤:データ管理目当てで CMS を使うことが多いのですが、フロント側の生成をもっとうまく使いたいなと感じています。コンポーネント指向と言いますか、必要なコンポーネントを組み合わせて、プラス任意の設定を加えるような。大量のページを作るときや、デザイン的なこだわりの要望に答えたいのですが、作り込みすぎると後々の変更が大変になるという点がネックです。
また、バックエンドは協力会社とやる必要があるのですが、どこと組むかによってテンプレートの書き方なども違いますので、PowerCMS / PowerCMS X が得意な会社と組めると色々スムーズでいいなと思います。
あと、セキュリティアップデートを含む製品のバージョンアップについては、安定稼働している環境だとアップデートしたくないというのが本音です。私の担当案件の特性上、CMS はクローズドな環境においていることもあり、稼働後はバージョンアップせずに使うという方法を選択するケースもあります。
田口:コンテンツの設計力、制作力など中身の部分に力を入れてやっていきたいと思います。いろんなサービスとうまく連携し、サイトの価値を高めていく。レコメンドエンジンやアクセシビリティツール、もちろん PowerCMS X もそのひとつ。もともとあるものを取捨選択してお客様の求めるものを提供していく、お客様と一緒にウェブサイトを通じたビジネスを作り上げていくことを心がけています。
櫻井:我々の得意分野は設計やフロント部分ですが、ウェブサイトに求められる要件が年々変わってくる中で全部を我々だけで対応していくのは難しいと感じています。
それぞれの専門の方とつながって、お客様の求めるものを質の高い形でご提供するという形を目指していく必要があります。いろいろな製品やサービス、それぞれを得意とする人や会社と連携する中でトレンドを掴みつつご希望を叶えていきたいですね。
そのために、今回の案件も PowerCMS X をベースにニュースを配信する API を取り入れたり、マーケティングツールを組み込んだり、分析は別の会社にお願いしたりと様々な連携にチャレンジしています。
※ WordPress は、WordPress Foundation の登録商標です。