PowerCMS X ブログ

2025-12-11

アクセシビリティセミナー Alfasado's Accessibility Vision を開催しました

2025年12月10日、「Alfasado's Accessibility Vision ー より多くの人に伝わる情報発信のかたち ー」と題し、アルファサードのアクセシビリティに関するセミナーを開催しました。60名を超えるご参加をいただき、まことにありがとうございました。

このセミナーは、長年アクセシビリティの向上に携わってきたアルファサードの考え方、製品・サービスにおけるアクセシビリティに関する機能、そしてこれから先のアクセシビリティ対応の方向性を含めて多面的にご紹介する内容となりました。

発端としては弊社が今年リリースした AI字幕作成ツール「ジマクル」別ウィンドウで開きます を紹介するセミナーを検討していた際に、せっかくだから他の製品も含めてアクセシビリティという大きな括りでやってみようという話に発展しました。

とはいえ、単に CMS の機能の話ばかりではとても狭い範囲の話になってしまうため、全体としてアクセシビリティの基本的な話、製品・サービスの話、今年リリースしたサービスやメディアのご紹介を含めた一歩先の話、という構成にしました。

今回は本セミナーの企画運営側からの視点でレポートします。

各セッション、当日のスライドを共有いたします。
大変恐縮ですが、スライドのスクリーンリーダーでの読み上げについては、すべてのスライドの確認ができておりません。本ウェビナーのスライドで情報の取得が難しい方は、個別にお問い合わせをお願いします。

アクセシビリティの考え方と捉え方

まずは、「アクセシビリティとは何なのか」という全体的な話をしました。
アクセシビリティというと障害者や高齢者のための特別な対応だという印象があるかもしれませんが、実際にアクセシビリティが向上するとその恩恵を受けるのはすべての人です。こうした考え方を具体例を交えてご紹介しました。

個人的にも、小さい文字やコントラストの低いものが見づらいと感じることが増え、アクセシビリティに積極的に取り組むことはあらゆる人にとって価値があることだと重要性を改めて認識しています。

資料

アクセシビリティの考え方と捉え方 (PDF 364.0KB)

PowerCMS で始めるアクセシビリティ対応

PowerCMS には PowerCMS 8341 というプラグインが同梱されています。
PowerCMS 8341プラグインは、PowerCMS で構築・運用されているウェブサイトを JIS X 8341-3 に適合させるための試験と、改修を支援する機能を提供しています。

レベルA および AA の多くの項目について自動判別が可能ですが、同時に機械的にチェックできない項目についての注意喚起を行います。また、評価のプロセスから適合試験のエビデンスを残す機能がありますので、サイト全体の評価業務の負荷も低減します。もちろん、日々の運用の中でもアクセシビリティを継続して維持できるように、必要な部分だけをチェックするような工夫もされています。その他にも多くの機能があるのでぜひ触ってみてください。

参考:JIS X 8341-3 AA 検証支援ツール「PowerCMS 8341」を JIS X 8341-3:2016 に対応、検証作業をより効率化する機能を追加~ Movable Type / PowerCMS 上で動作する ウェブアクセシビリティ評価プラグイン ~ 別ウィンドウで開きます

また、AI を使った画像解析による代替テキスト提案機能や、やさしい日本語エディタもあります。なお、さらっと告知されていましたが、来年リリース予定の PowerCMS 7 では NGワード検出機能が実装されます!

資料

PowerCMS で始めるアクセシビリティ対応 (PDF 910.3KB)

ウェブサイトの価値を高めるアクセシビリティの実践 〜 PowerCMS X ウェブアクセシビリティ機能のご紹介 〜

PowerCMS X にも多くのアクセシビリティ対応機能が実装されています。
コンテンツのプレビュー時に ウェブページのアクセシビリティについての問題をすばやく発見できる機能、PDFファイル・画像ファイルのアクセシビリティチェック機能、AI解析による画像の代替テキスト提案、HTMLソースコードの構文チェック、公開中のウェブページのアクセシビリティを定期的に検証する機能などがあります。NGワード設定や文章校正、やさしい日本語エディタももちろんあります。

参考:ウェブアクセシビリティ関連機能 | PowerCMS X

さらに、独自の進化として動画に字幕をつけることができる機能もあります(字幕にふりがなも設定できます)。この機能の一部は、 AI字幕作成ツール「ジマクル」別ウィンドウで開きます  として誰でも気軽にお試しいただけますのでぜひ登録してみてください。

資料

ウェブサイトの価値を高めるアクセシビリティの実践 (PDF 1.7MB)

やさしい日本語とルビで広がる言葉のアクセシビリティ──「伝えるウェブ」と「やさしい朝日新聞」

どんなに丁寧にウェブサイトを作ったとしても、言葉の意味がわからなければ伝わりません。
伝えるウェブは簡単な言葉に言い換えたり、ふりがなをつけたりすることで、日本語が不慣れな人にも読みやすくすることができます。やさしい日本語も「アクセシビリティ」と同様に特定の人たちへの対応と思われがちですが、これもやはり「ふりがながついていて助かった」と感じる方がいらっしゃるとのこと。

10月に公開した やさしい朝日新聞 別ウィンドウで開きます  は弊社で構築・運用していますが、手作業でのやさしい日本語化、ルビのオンオフや分かち書き、音声データの提供など、様々な方法でより多くの人に伝わる情報発信を常に考えています。これも裏側では PowerCMS X が動いています。

資料

やさしい日本語とルビで広がる言葉のアクセシビリティ (PDF 3.1MB)

さらに一歩進んだアクセシビリティ対応を考えよう

バリアフリー字幕の作成とジマクル 別ウィンドウで開きます 、PDFのアクセシビリティと伝えるPDF別ウィンドウで開きます、やさしい朝日新聞の裏側みせます、の三本立てでお話しました。

例外扱いされてしまうことが多い動画や PDF のアクセシビリティ対応にも取り組んでいます。動画に字幕を入れることについては、PowerCMS X の機能をベースにジマクルをリリースしました。PDF については、読み上げできない PDF がたくさんあります。これを解決すべく PDF の簡易アクセシビリティチェックができるサービスを提供していますが、さらにパワーアップして自動読み上げ順指定や修正機能を開発しているのでぜひご期待ください。

やさしい朝日新聞については、我々スタッフはやさしい日本語化する部分を担っていて、多くの部分は PowerCMS X で自動化しています。たくさんのこだわりポイントと、その裏側を見ていただきました。

資料

さらに一歩進んだアクセシビリティ対応を考えよう (PDF 1.5MB)

さいごに

アルファサードは設⽴以来、⼀貫してウェブアクセシビリティ技術に取り組んできました。
より多くの方に情報を届けることを意識し、課題があればそれを解決する方法を模索し、この世にないものは自分たちで開発してきました。これからもその姿勢は変わりません。

各セッション限られた時間の中で広く浅くご紹介する形となりましたが、この製品についてもっと詳しく聞きたい、ウェブアクセシビリティ対応を手伝ってほしい等ございましたら、お気軽にご相談ください。

カテゴリー:イベント・セミナー情報

投稿者:Masaki

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