PowerCMS X ブログ

2021-04-28

環境変数の設定方法

はじめに

この記事では、 PowerCMS X の環境変数の設定方法をご説明します。

PowerCMS X には、 CMS の設定を変更できる、各種「環境変数」があります。
例えば、デバッグモードの有無を指定する「debug」、画像アップロード時の画質を指定する「image_quality」などです。
指定がない場合は、すべて初期値が反映されます。
環境変数の内容については、「環境変数リファレンス」をご覧ください。環境変数名、説明、初期値を記載しております。

環境変数を設定する方法は、2種類あります。
PowerCMS X の管理画面で入力する方法と、サーバー内の設定ファイルに入力する方法です。

環境変数の設定方法 (管理画面で入力する)

PowerCMS X の管理画面で環境変数を入力する場合、あらかじめ AppProperties プラグインの有効化が必要です。
参照: プラグインの設定方法と、タグリファレンスの表示方法

AppProperties プラグインを有効化する方法

  1. PowerCMS X の管理画面の、システムメニューの [ツール] - [プラグイン管理] をクリックします。

  2. 「AppProperties」 の [プラグインを有効化] をクリックします。

  3. 画面に [スキーマのアップグレード] のリンクが表示されます。スキーマ管理の画面で、「app_property」のチェックを入れて、 [アップグレード] をクリックします。

  4. ダッシュボードに移動して、システムメニューの [システムオブジェクト] をクリックし、 [環境変数] メニューが追加されたことを確認します。

管理画面で環境変数を入力する方法

  1. PowerCMS X の管理画面の、システムメニューの [システムオブジェクト] - [環境変数] をクリックします。環境変数の一覧画面が表示されます。

    スクリーンショット: システムメニューの、システムオブジェクトの「環境変数」をクリックする

  2. [新しい環境変数] をクリックします。環境変数の編集画面が表示されます。

    スクリーンショット: 「新しい環境変数」をクリックする

    スクリーンショット: 「新しい環境変数」の編集画面

  3. 設定する環境変数の「名前」「値」「タイプ」を指定し、 [保存] をクリックします。
    タイプは、データ型に応じて選択します。 (初期値が定義されている環境変数は、保存時に自動的に設定されます。)

    • 文字列
    • 数値
    • 浮動小数点 (DOUBLE)
    • 真偽値
    • 配列
    • JSON

    例: デバッグモードを有効化する場合
    次のように指定して保存します。
    管理画面の下部に、実装者向けの情報が表示されます。 (Request completed in ……)

    • 名前: debug
    • 値: true
    • タイプ: 真偽値

    スクリーンショット: 「新しい環境変数」の設定例。設定内容は本文に記載。

    スクリーンショット: 環境変数の一覧画面

※注: 管理画面で設定できない環境変数

管理画面で設定できず、サーバー内の設定ファイルでのみ設定できる環境変数もあります。
(設定を試みた場合、エラーメッセージ「環境変数'<環境変数名>'は設定できません。」が表示されます。)

製品パッケージ内の禁止リストに記載の環境変数は、管理画面での設定を禁止しています。
パス: PowerCMSX/plugins/AppProperties/blacklist/blacklist.txt
また、名前に「_path」や「_dir」を含む環境変数も、管理画面での設定を禁止しています。

また、config.jsonに記載のある環境変数については、config.jsonに指定の値が優先され、管理画面から登録はできません。

管理画面から設定できる例
  • user_css
  • panel_limit
  • use_comment
  • mirroring_servers
管理画面から設定できない例
  • memory_limit
  • mysqldump_path
  • plugin_dirs
  • mirroring_staging_root_path

環境変数の設定方法 (設定ファイルに入力する)

設定ファイルに入力する場合、サーバー内のアプリケーションディレクトリ配下の設定ファイルを編集します。

アプリケーションディレクトリは、 PowerCMS X 製品パッケージを配置したディレクトリです。 (例: /var/www/powercmsx)
PowerCMS X の設定ファイルは、 config.json です。 (例: /var/www/powercmsx/config.json)
config.json ファイル内の config_settings 部分に、環境変数を入力します。

※注: JSON 形式で入力し、最後の環境変数の末尾は、「,」 (カンマ) をつけないようにしてください。


例: デバッグモードを有効化する場合
config.json ファイル内の config_settings に、「"debug" : true」を入力して保存します。
一部抜粋:

    "config_settings": {
        "do_conditional" : false,
        "debug" : true
    }

環境変数の参照方法

環境変数は、ビューでテンプレートタグを指定して参照できます。
テンプレートタグ「mt:property」の、 name 属性に環境変数名を指定することで、環境変数の値を出力できます。

例:

<p>一時格納ディレクトリのパス: <mt:property name="temp_dir"></p>
<p>画像アップロード時の画質: <mt:property name="image_quality"></p>
<p>デバッグモード: <mt:property name="debug" to_json></p>
<p>対応言語: <mt:property name="languages" to_json></p>

出力結果:

<p>一時格納ディレクトリのパス: /var/www/tmp</p>
<p>画像アップロード時の画質: 100</p>
<p>デバッグモード: true</p>
<p>対応言語: ["ja","en"]</p>

おわりに

環境変数の設定方法をご紹介しました。

管理画面で入力する方法の利点は、操作しやすい、値を変更して確認しやすいなどです。
設定ファイルに入力する方法の利点は、設定ファイルごとバックアップできる、まとめて指定できる、すべての環境変数を指定できるなどです。
必要に応じてご利用ください。実装の際の参考になりましたら幸いです。

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カテゴリー:プラグイン | 技術情報

投稿者:kaida

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